ゲット・アウト(映画レビュー)

採点:90点

良かったところ

  • いかにも怪しげな黒人の使用人。こうしたなにかありげな不穏な感じを匂わせるというのは、サスペンス・ホラーものでは鉄板だ。何が起こるのだろうという気持ちを徐々に満足させていくような仕掛け・伏線が欠かせない。
  • ハード・ボックスのチャーリー?が空港保安官で出てきた。キャラクターとして実にいい味を出してる。主人公や作品を引き立てるような脇役というのは重要。
  • 状況により笑顔というのは最高の恐怖をもたらすものだ。状況にそぐわない喜怒哀楽は使える。
  • いろんな異常な事態が起こって、その先が読めない。これは作品満足度の点ですごく重要。
  • 一番信頼されていて裏切るはずがないと思われる人物が犯人だとインパクトは相当強い。強烈な衝撃だ。
  • 催眠術にかかって落ちていくシーンが絶妙。
  • 様々な違和感・それまでの伏線(点)がのすべてが絶妙なまでに重なって一つの線になり、そのあとラストまで駆け抜けていく。
  • ラストシーンもすばらしい。思わず伏線を見返してしまった。
  • 伏線とは気づかないシーンがあとから見返すと伏線とわかるという点も含めて脚本が実に秀逸だ(特に冒頭のシーン)。もっと気づかなかった伏線がありそうで、見返すだけの価値はありそう。

良くなかったところ

  • 黒人だけを狙う理由付けが弱い。