採点・総評:98点
- 主人公がかっこいい。うまく出来た勧善懲悪もので胸がスカッとする。座頭市を見ているようだ。デンゼル・ワシントンの表情が良い。
- 2点分は、何か一押し、あとひと味、何なのかわからないが足りない気がする。
良かったところ
- 冒頭の淡々とした日常風景。主人公の几帳面で生真面目な性格が、格好や言動や動作など細かなところで(余計な説明など一切入れず)うまく描写されている(冒頭以外にも、設定した主人公の性格を要所要所でうまく出している。たとえば、乗り込んだ先の相手のデスクにあるオブジェクトを揃える動作など。こういった細部をしっかり描くことでキャラクターがそして作品世界が本当に生きてくるのがわかる)。
- 登場人物の会話でストーリーが進む点は、まるでヘミングウェイの小説を読んでいるようだ。
- 几帳面な男が几帳面な男のまま、相手の陣地に乗り込んで一瞬で相手を片付けてしまうところ。「こいつは何者だ?」見ているものは最後まで釘付けだ。この時点でこの映画は成功している。作品世界に引き込むためのメリハリがよく出来ている。
- 勧善懲悪ものは敵対する相手が中途半端ではつまらなくなる。そうした意味で極悪冷徹な相手役がうまく描けている。俳優の表情も実に良い。
- 心優しく力持ち、主人公はやはりこうであったほしい。敵対する相手との対比も見事だ。
- 一人で戦う構図もかっこいい。
- 傷口を淡々と自分で応急処置する姿もかっこいい。
- 最後が勤務先のホームセンターというのもよい。
- 最後にラスボスまで攻め込んでいく、徹底しているのがいい。
良くなかったところ
- 完全無欠の主人公がボスに打たれるシーンが少し納得いかない。もっと頷ける展開にしてほしかった。
- 中ボス?大ボスでいきなり苦戦するのがどうも納得いかない。
雑感
- 金槌は商品棚に戻さないで。
- 坊主はかっこいい。座頭市も坊主だ。坊主バンザイ。
- マッコール、ニコライ、ラルフィー、