ノーウェア:漂流(映画レビュー)

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採点:60点

良かったところ

  • 全員射殺という異常性。その他大勢から主人公がひとり残される点。一気に主題に向けて焦点が絞られて画面が引き締まる。
  • 水没していくコンテナに一人残された妊婦という絶体絶命感、これからどうなるのか? というシチュエーションは見るものを引き付ける。
  • ジャンルとしての漂流ものはつかいふるされているが、妊婦が一人という点で新しさがある(妊婦→母親と新生児の壮絶海洋漂流サバイバル)
  • 食事と排泄のシーンがちゃんと描かれていた点。リアリティが重要だ。
  • 胎盤を食べるシーンはすごい。胎盤を食べてもスニッカーズは食べなかった。夫への強い思いを象徴するシーンだ。
  • プルタブで脱出方法を思いつく点。その他にも身近なものに大きなヒントや助けが隠されている点。イヤホンも空のパックもコンテナの中身が意外なところで大活躍。サバイバルリアリティとしてこうした点は重要。
  • コンテナに光が差し込むシーン。
  • コンテナが沈んでいくシーン。
  • カモメを集めて漁船に救わせるという最後の希望、しかも自分を錨にして、母親の執念。壮絶なラスト。

良くなかったところ

  • つかみが弱い。冒頭から主人公と思われる恋人同士の生ぬるいのろけがダラダラ続くので緊迫感がないうえに感情移入もできない。恋人ととは回想シーンだけで冒頭からコンテナで良かった。
  • 眼の前で恋人の乗ったコンテナが沈んでいく、ここのリアクションが弱い。
  • 恋人が実は生きていた、と判明するのが早すぎる。
  • 嵐のコンテナでの出産シーンは壮絶。授乳シーンがリアル(すぎる)これは好き嫌いが分かれるだろう。
  • コンテナの中のシーンが続きすぎてつかれてくる。
  • 足の傷、リアリティ…すぎる?

雑感

  • 沈没していくコンテナの穴を塞ぐのはテープじゃないだろう。
  • ドリルを使うのが遅すぎる。
  • 出産シーンも授乳シーンも魚を食べるところもリアルすぎる。